蓮化寺:由来・歴史・概要
・蓮化寺は正慶元年(1332)に登阿香雲大和尚が開山した浄土宗の寺院です。
当初は現在の村山市大淀に境内を構えていましたが、宝徳2年(1450)に発生した火災により大きな被害を受けると、当時の楯岡城の城主である河内守満正から支援を受け、現在地に境内を遷し堂宇の再建が行われています。
元和4年(1618)に楯岡城8代目城主多田甲斐守光直から、楯岡城の裏門と御内仏(阿弥陀如来坐像)が寄進されています。
山門は楯岡城の裏門を移築した建物で、切妻、銅板葺き、三間一戸、薬医門形式、外壁は真壁造り板張り、楯岡城の数少ない遺構として貴重な存在です。
寺宝である熊野観心十界曼荼羅は熊野信仰布教の為に「熊野比丘尼びくに」が携行したもので、熊野信仰による人間の死生観が描かれています。制作年代は江戸時代の18世紀と推定され、縦137.0cm、横123.0cm、当時の熊野信仰の様子が判る資料として貴重な事から令和3年(2021)に村山市指定文化財に指定されています。
本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、正面千鳥破風、正面1間唐破風向拝付、桁行7間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、正面左右花頭窓付、内部の内陣には本尊である阿弥陀如来像(旧楯岡城御内仏)が安置されています。
明治26年(1893)に創設された北通り三十三観音霊場の24番札所と25番札所。
参考:山形県: 城郭建築
蓮化寺(山形県村山市):動画
山形県:歴史的建造物・再生リスト
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