安宅住吉神社

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安宅住吉神社
安宅住吉神社
安宅住吉神社
安宅住吉神社
安宅住吉神社
安宅住吉神社
名 称 ・安宅住吉神社
読み方 ・あたかすみよしじんじゃ
祭 神 ・住吉三神(底筒男命・中筒男命・表筒男命)
場 所 ・石川県小松市安宅町タ
備 考
安宅住吉神社:由来・歴史・概要
・安宅住吉神社は天応2年(782)に琴佩山に祭神が勧請され開創したと伝わる神社です。

琴佩山の具体的な場所は判りませんが、小松市内に位置する丘陵の何れからの頂きと思われます。

律令制下で、古代の官道である北陸道が開削されると、当地には駅家である安宅駅が設けられ、駅馬五疋が常備された為、当時から交通の要衝として重要視されていた事が窺えます。

当地は梯川の河口に位置し、梯川中流域右岸には当時の加賀国府が置かれたと推定される為、安宅は国府の外湊としての機能が備わっていた可能性があります。

当社の祭神である住吉三神は水神として海上・航海・港湾の安全を守る守護神として信仰される為、国府の外湊の鎮守として相応しい神々とも云えます。

又、長岡京跡地から発見された延暦8年から9年(789〜790年)の木簡には「安宅駅戸主財豊成戸五斗」と記されている事から、この頃には既に安宅駅が成立し、能美郡出身の財氏が支配していた事が判ります。

財氏は武内宿禰の子である若子宿禰の後裔と見られる江野財臣の一族で、江野財臣は古代江沼国の国造、後の越前国江沼郡、さらに後の加賀国江沼郡・能美郡を本拠地とした氏族として知られています。

財氏の祖である武内宿禰は仲哀天皇の熊襲征伐に従軍し、后の神功皇后と共に住吉大神の御告げを受け、その後、住吉神社の創建・発展に関わったと見なされている事から、当社も祖先の由来に因み勧請されたのかも知れません。

江野財臣の後裔と思われる江沼臣は律令制以降も江沼郡で勢力を保っていた事から、当社も篤く庇護されていたと思われます。

その後、安宅住吉神社は天暦2年(948)に鷹降山に遷座しています。

詳細は判りませんが、平安時代末期には富樫氏が当地を支配していたようで、謡曲の「安宅」によると富樫氏によって安宅の関が設けられたとしています。

室町時代に成立した軍記物の「義経記」によると、文治3年(1187)、重罪人となった源義経は兄で鎌倉幕府初代将軍である源頼朝の追手から逃れる為、奥州平泉に落ち延びる際、家臣の武蔵坊弁慶が偽の勧進帳を読み上げ無事関所を突破した事が記されています。

謡曲の「安宅」では、上記の舞台が安宅の関、関守を富樫左衛門尉泰家だとし、安宅住吉神社の境内地がその跡地と云われています。

当社では源義経一行が無事安宅の関を突破し、奥州平泉に落ち延びた故事に因み、難関突破に御利益があるとして「縁ありて社頭に詣づる人、誠を込めて神前に祈りを捧げば、その祈りは必ずや成就されん。」と云われています。

安宅の関の明確な場所は判りませんが、本殿背後の二堂山が比定され、「安宅関址」の石碑や、関係者が祀られている関の宮、弁慶衣かけの松などがあり、貴重な事から石川県指定史跡に指定されています。

天正5年(1577)に安宅住吉神社は小倉野へ遷座、詳細は判りませんが、天正4年(1576)に加賀一向一揆方の武将若林長門守が小松城を築城、その後、織田勢によって接収されたものの、天正5年(1577)に再び加賀一向一揆方の武将目賀多河内守信吉が城主になった事から、関係があったかも知れません。

江戸時代に入ると、安宅湊は金沢城の支城となった小松城の城下町の外湊となり、寛永16年(1639)には加賀前田家3代当主、加賀藩2代藩主の前田利常が年貢米を下関経由で大坂に運ぶ事に成功すると、当地はその中継地として重要視されました。

さらに、安宅湊は梯川や前川、串川舟運の拠点として木場潟、今江潟、柴山潟周辺の村々からの物資が集められた為、多くの商人や町民が集まり、町並みの整備が進んだと見られ、安宅住吉神社は天保4年(1647)に現在地である二堂山に遷座しています。

寛文12年(1672)に河村瑞賢が西廻り航路を開削すると、安宅湊は北前船の寄港地になった為、十数軒の船荷問屋が建ち並び大いに賑わったとされます。

安宅住吉神社の祭神は水神だった事もあり、海運業者や舟運業者などの関係者から信仰の対象となり、航海安全を祈願して船絵馬が奉納され、現在も8面の船絵馬が掲げられています。

安永元年(1771)に遊泉寺鉱山が開山すると、産出された銅は安宅湊から大坂に運ばれた事から、安永3年(1774)に大坂の豪商で銅運送を生業とした今坂屋鍋太郎が銅を運ぶ北前船の海上安全祈願する為に、狛犬一対を奉納しています。

毎年2月11日には、今年1年の豊漁と海の安全を願う神事である「起舟祭」が行われ、明治時代からは毎年9月7日から9日に、例祭である安宅まつりが開催され、曳舟が町内を練り歩きます。

安宅住吉神社と船絵馬、起舟祭、安宅まつりは、貴重な事から、日本遺産「北前船寄港地・船主集落〜荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜」の構成文化財に認定されています。

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